しっぽネズミ勉強会 F

体と健康(小梅の死)

小梅の死因は今も不明です。
突然の出来事でした。小梅は幸福と違って、とても活発な女の子でした。それもそのはず、ジンパチという
以前飼っていたハムスターのように育てていましたから、ケージはほとんど開けっ放しで いつも外で遊んで
いました。夜は私がテレビを見ていると よじ登ってきて方の上でボーっとするのが習慣でした。
私たちも、初めて飼うデグーをどうあつかったら良いのか いまいちよく分かっていませんでした。
ただ、暑さには弱いと聞いていたので、出かける時にはエアコンをかけていました。
でも、その方法は十分なものではなかったようです。
まず、小梅のケージを置いていた場所は、テレビの横で 風通しの悪い場所でした。
エアコンによる冷えすぎを気にして、エアコンのある部屋の隣の部屋にケージを置き、エアコンの部屋の戸を
開けて、扇風機で風を送っていました。
外から帰ってくれば、部屋の中は十分涼しく感じられましたが、小梅にとっては暑かったのかもしれません。

6月の終わりから、小梅は外につけた、滑車の金網で よく伸びていました。といって 具合が悪いと言うより涼しいところで居眠りをしているんだな〜という むしろほほえましい光景でした。でも、それもきっと間違いだったんだと思います。
今思えば、小梅は暑くて暑くて逃げ場を求めてそこに寝ていたのかもしれません。
さらに悪かったのが、ケージの構造です。
小梅は我が家に2月頭にやってきました。半年の間に 体もだいぶ大きくなりハイアーチと移動用の小さなケージを連結させて作ったおうちは細いパイプはでつながっていました。 大きくなった小梅にかなり窮屈だったかもしれません。(左の写真は幸多のケージ 真ん中のパイプは大きいものに取り替えてあります)
そして滑車は小さなケージのさらに外側、給水器は大きなハイアーチの方についていました。
小梅は水すらも飲めていなかったかもしれません。
そしてあの日、突然大きな音がして、小梅が外に呆然と立っていました。でも、ケージのどこも開いてはいないのです。びっくりして駆け寄り、すぐに捕獲しましたが、なんだか様子が変です。
ケージに戻して様子を見ると、滑車を走るんですが体が傾いています。そして滑車と手作りのパーツ(写真では黄色に見えているプラスチックの部分)の隙間に一生懸命顔を突っ込もうとして円の支柱に頭をゴツゴツぶつけていました。それでもやめず、狂ったようにアタックするのでかなり不安になり、外に出たいなら・・・と出したとたん、脱兎のごとく私から逃げ出したのです。あわてて追いかけたものの、つかまりません。やっと捕まえてケージに戻したら 体が傾いて倒れてしまいました。
びっくりして、近所に見つけておいた「エキゾチックアニマル」の専門病院に電話し、すぐに来てくれといわれました。病院で待っている間も どんどん小梅の常態は悪くなる一方です。すっかり横倒しになり目も半開きでした。お医者さんも、非常に危険な状態ですとおっしゃいました。入院させて様子を見てもいいが、夜は誰もいなくなるし そのまま亡くなってしまう可能性もある。
つれて帰って 飼い主さんが看てあげるほうが良いかもしれないとおっしゃいました。悩んだ末、一応、内臓に傷を負っている場合を考えて 炎症止めの注射をしてもらい 小梅を抱えて帰りました。
旦那にメールを送り、早退してもらって 二人で見守りましたが、夜8時・・・小梅は天に召されました。
「後悔先に立たず」という言葉が何度も何度も頭の中をかけめぐりました。
小梅は、連日の暑さでもしかしたら 頭がボーっとしていたのかもしれません。お水も飲めず、体のどこかが悪くなっていたのかもしれません。滑車の隙間から飛び出したときに、内臓を圧迫して出血していたかもしれません。追いかけた私は飼い主ではなくて自分を食べる恐ろしい動物だったかもしれません。

小梅はもういません。私達の不注意と考えの甘さから殺してしまいました。

狭いケージを無理して連結しなければ・・
給水器が小さいケージにもついていたら・・・
ちゃんとした滑車をつけてあげていれば・・・
エアコンの部屋で 少しくらい寒くても涼しくしていたら・・・

もしかしたら、小梅は死ななくてもすんだかもしれません・・・。

この教訓は 幸福の飼育に 過剰なまでに生かさることになりました。

小梅