しっぽネズミ勉強会 F

体と健康(幸多のしっぽ)
2004年9月のある夜のことでした。
私たちは 夜遅くまで夜更かしして 寝る前に幸多をお散歩させることにしました。いつも、寝る前に布団にねっころがって、幸多のお散歩を眺めるのが習慣になっていました。いつものように 幸多を外に出して本を読んだり 時々どこにいるかな?と耳を澄ませたりしていたんですが、旦那が突然 トイレに立ちました。
そのとき・・・・。
ぎゃぎゃぎゃー!!
びっくりして見ると、布団が血まみれになり 旦那の足の下から 毛むくじゃらの長細いものが・・・。どやら気づかない間に私達のそばにきていたようです(||´∀`)
幸多は逃げ場を探しつつも 若干放心状態 すかさず 私は幸多を捕まえて しっかりと握りました。長細いものが幸多のしっぽであることはすぐに分かり、血が出ていることから 動き回ると出血が増えて危ないと思ったからです。
散々かみつかれましたが絶対に離しませんでした。 たとえ手を噛まれて 大怪我になっても 私の怪我は死に至るものではないからです。でも、幸多の怪我は違います。
良く見ると、幸多のしっぽは 真ん中から先が 血まみれの骨のようなものが露出し 表皮の部分が抜けた状態になっていました。
時間は夜中の1時過ぎ・・・。
どうしたら良いか分からず、踏んでしまった旦那はもう半狂乱です彡(-_-;)彡
とりあえず、パソコンを開いて夜間病院を探せと命じ、私は必死で幸多に「大丈夫よ」と話しかけました。
その間も私のパジャマは幸多の血で赤く染まり続けていまいた。

そしてようやく旦那が 1件の夜間病院に電話して状況を説明し終えたところ、すぐに死ぬことはないから 様子を見て明日の朝一番で近くの病院に行くことと言われました。

幸多をケージに戻し砂場を撤去して見ましたが、本人が痛いせいか動き回るため あちこちに血がついてしまいました。
眠れぬ夜をすごし 朝明るくなってみると しっぽの血は少し固まって、出血は止まっているようでした。
早速、病院が開く時間に電話をかけ、予約をねじ込んでもらいました。

幸多のしっぽの切れ方は ちょっと問題がありました。もともとデグーは天敵に襲われたときに しっぽを自分で切り離して逃げることができるように、切れやすい構造になっています。ところが、今回は運の悪いことにやわらかい布団の上だったため しっぽが切れるまでの力が掛からず 表皮だけが抜けてしまった状態でした。

この場合 残った骨の部分をどうするかというのが一番の問題でした。
先生の話では もしかしたら そのうち自分で噛み切るかもしれないし 乾いて自然に落ちるかもしれない。でも、そこから化膿して腐っていくかもしれないということでした。
これから どうするか・・・という点では、ほったらかしておく道と、手術してしっぽを切断する道がありました。
ただし、デグーは大変臆病な動物で、麻酔をかけても目が覚めるかどうか 手術というひどいことをされるショックに耐えれるかどうか、手術がうまく行っても 退院してからストレスで死んでしまうこともある と 大変厳しい内容でした。
でも、目の前で血まみれの幸多を ほったらかすことはできません。 小梅の分も 小梅以上に大事に 幸せに育てると誓ったんですから、どんなことがあっても 死なせるわけには行かないのです。
私は 先生に手術をお願いしました。先生もデグーの断尾は初めてのこと 決して楽観的なことはおっしゃらず、その代わりに午後の手術の順番をずらして 幸多を2番目治療してくださることになりました。

幸多を預けての帰り、病院まではタクシーで10分ほどの距離ですが、なんとなく歩いてしまいました。
途中旦那の会社の前を通りかかり 電話してみたのですが つながらず 会社も5分ほど過ぎたころに 旦那が後ろから追いかけてきました。メッセージを聞いて 私が歩いていることが分かったようです。ちょうどお昼休みと重なったので、追いかけて 自分の自転車を私に貸してくれました。

旦那の顔を見て半べその私を励まして 旦那はフレックスをもらうべく 急いで仕事に戻りました。
帰っても食欲のない私は 幸多の血で汚れまくったケージを洗い、幸多が帰ってきたときに痛くないように、幸多が家事ってささくれ立ったステージに必死でヤスリをかけていました。
いつの間にか3時になり、旦那が会社帰りに病院に寄りたいから 電話してくれというので かけてみると ちょうど手術中で立会いなどは一切できませんと言われ、しぶしぶ帰ることに・・・。自転車を私が乗って帰ったので、迎えに行くことになりました。
途中で出会って、家までの道 いつもなら二人乗りするところなんですが、なんとなく朝からのことを話していたら家までついてしまいました(;^□^) ついでに、近所のお店で飲み物を買って出ると 携帯に電話が・・・。
病院からでした。手術は無事に終了 幸多も まだボーっとしているけど 目が覚めたとのことでした。
急いで家に帰り 荷物を置いて 二人でタクシーに飛び乗りました。
幸多は小さなプラケースに入れられて 寝ぼけたまま こちらを見ていました。 手術では最初縫い方が上手くいかず しっぽのワッカが一つ抜けてしまったとか・・・。違う縫い方を試したところうまく止まり無事 手術終了となったそうです。
先生のお話が終わると 幸多がボーっとしているうちに家に帰ろうと またタクシーを飛ばして帰りました。

残念ながら 傷口が開いてはいけないので 狭いケージでしばらく闘病生活です。
砂浴びも ばい菌が入るといけないので1週間禁止。 出血があったとき分かりやすいように チモシーではなく 布を敷き詰めました。
だんだん意識がしっかりしてきた幸多 しっぽを気にして 自分でかじることを一番心配していたものの あまり執着していないようでホット一安心です。

その後、順調に回復した幸多は 今ではまったく普通の生活をしています。

ただし、お散歩の回数は極端に減り 旦那は今まで以上に 幸多に甘くなり 離しているときは 慎重になりました。
私は その後 ネットでデグーのしっぽが切れたという話に 凄く敏感になってしまいました(||´∀`)